毎月10万円、オルカンを積み立てています。
先日ふと積立の履歴を見返して、あることに気づきました。
1月は10万円で29,685口買えていたのに、7月は26,310口しか買えていない。
同じ10万円なのに、買える口数が3,000口以上減っている。
なんとなく損をしているような、モヤッとした気持ちになりました。同じように感じたことがある方、いるんじゃないでしょうか。
① 実際のデータ:7ヶ月でこれだけ減った
自分の積立履歴です。毎月10万円、設定は一切変えていません。
| 積立月 | 基準価額 | 買えた口数 | 前月との差 | ドル円 |
|---|---|---|---|---|
| 2026年1月 | 33,687円 | 29,685口 | ― | 156.7円 |
| 2月 | 34,033円 | 29,384口 | -301口 | 155.6円 |
| 3月 | 34,533円 | 28,958口 | -426口 | 157.5円 |
| 4月 | 33,126円 | 30,188口 | +1,230口 | 158.7円 |
| 5月 | 36,326円 | 27,529口 | -2,659口 | 157.1円 |
| 6月 | 38,024円 | 26,300口 | -1,229口 | 159.8円 |
| 7月 | 38,009円 | 26,310口 | +10口 | 161.3円 |
※ドル円は各積立日の仲値(参考値)。
1月と7月を比べると、買えた口数は約11%減っています。
ここで注目してほしいのが、太字にした2つの月です。
- 4月:口数が1,230口も増えた。基準価額が下がった月でした
- 7月:ほぼ変わらない(+10口)。実はこれ、あとで説明する「為替」が理由です
口数は正直です。基準価額が上がれば減り、下がれば増える。それだけの話です。
② 「口数が減る=損」ではなかった
最初は「高いときに買わされている」ような気がしていました。でも冷静に考えると、話は逆でした。
買える口数が減っているのは、基準価額が上がっているから。そして基準価額が上がっているということは、これまで積み立ててきた分が値上がりしているということです。
実際、1月に買った口数の基準価額は33,687円。いまは38,009円ですから、あの頃買った分はすでに12%以上値上がりしています。
「買える口数が減って悔しい」と「保有分が値上がりして嬉しい」は、同じ現象の裏表でした。
それともうひとつ。減っているのは「新しく買える口数」だけです。手元の口数は、積立を続ける限り毎月確実に増えています。
この7ヶ月で自分が積み上げた口数は198,354口。資産は「基準価額 × 保有口数」の掛け算ですから、掛け算の片方は絶対に減らない。そう考えたら、モヤモヤはだいぶ軽くなりました。
③ 基準価額を動かしているのは、株価だけではなかった
もうひとつ、履歴を見ていて気づいたことがあります。①の表の7月です。
6月後半、米国市場は投資家心理が「恐怖」に傾くほど警戒感が強まっていました。株価だけ見れば基準価額は下がって、買える口数は増えるはずです。ところが基準価額はほぼ横ばい。口数もほぼ同じでした。
理由は為替です。オルカンのような為替ヘッジなしの投資信託の基準価額は、ざっくり言えば「海外の株価 × 為替」の掛け算で決まります。
①の表のドル円を見てください。6月159.8円→7月161.3円と円安が進んでいて、海外株の弱さを円安が打ち消していました。
逆のパターンもあります。表の4月です。ドル円は158.7円と1〜3月より円安なのに、基準価額はいちばん安い。
つまり4月の下落は為替のせいではなく、海外の株安がそのまま出た月でした。だからこそ、あの月は素直に多く買えたわけです。
株価と為替の組み合わせを整理すると、こうなります。
| 海外の株価 | 為替 | 基準価額 | 買える口数 | 積立中の人にとって |
|---|---|---|---|---|
| 上がる | 円安 | 大きく上がる | 大きく減る | 保有分が大きく育つ月 |
| 上がる | 円高 | 打ち消し合って横ばい | あまり変わらない | 株高の恩恵は為替に相殺 |
| 下がる | 円安 | 打ち消し合って横ばい | あまり変わらない | 今回の7月がこれ |
| 下がる | 円高 | 大きく下がる | 大きく増える | 安くたくさん仕込める月 |
面白いのは、どの行にも「得」と「損」の両面があることです。
たとえば1行目(株高×円安)。保有分は大きく育つので嬉しい。でも新しく買う分は高値づかみになる。逆に4行目(株安×円高)。保有分は目減りして辛い。でも同じ10万円でたくさん仕込める。
保有分にとっての得は、これから買う分にとっての損。積立を続けている限り、この2つは常にセットです。
だからどの組み合わせが来ても、一方的に損をすることはない代わりに、一方的に得もしない。よくできた仕組みだと思いました。
ここで正直に思いました。世界中の株価を予想するだけでも無理なのに、為替の動きまで当てるなんて、自分には絶対にできない。
④ 予想する変数が2つある。だから、予想しない
「安いときに買いたい」と誰でも思います。自分もそう思います。
でも③の表を見ての通り、オルカンの「いちばん安いとき」は株安と円高が重なった4行目だけです。株価と為替、2つの読めないものが同時に都合よく動く瞬間を狙うことになる。プロでも当て続けられない世界です。
その点、積立(ドルコスト平均法)は予想を一切しません。
- 高いとき → 自動的に少なく買う(高値づかみを抑える)
- 安いとき → 自動的に多く買う(4月がまさにこれでした)
もし手動でタイミングを計っていたら、4月の下落局面では怖くて買えなかったと思います。積立はそれを感情抜きで勝手にやってくれる。口数の増減は、仕組みが正常に働いている証拠でした。
正直な気持ちを言えば、基準価額38,000円で買い続けるのは今でも不安です。
ただ、50代で投資を始めて2年、「もう高い」と言われた水準を何度も超えるのを見てきました。振り返れば、悩んで積立を止めた月がいちばんの機会損失だったはずです。
株価も為替も読めない。読めないから、毎月同じ日に同じ金額を、機械にまかせて買う。
⑤ 積立中の方へ:一度、自分の口数の履歴を見てみてください
もしこの記事を読んで「自分はどうなんだろう」と思ったら、一度ご自身の積立履歴を見てみることをおすすめします。
楽天証券なら、ログイン後「取引履歴」→「投資信託」で、毎月の約定履歴(基準価額と買えた口数)が一覧で見られます。他の証券会社でも同じような画面があるはずです。
見方は3つだけです。
| 履歴の様子 | 意味 |
|---|---|
| 口数が減っている月 | 基準価額が上がった月。それまでの積立分が育っている |
| 口数が増えている月 | 安く仕込めた月。下落局面でも積立が仕事をしてくれた |
| 相場が荒れたのに口数が変わらない月 | 為替が動いた月かもしれない。株価と為替の綱引きの結果 |
どれに転んでも意味がある。そう分かってから、自分は履歴を見てモヤッとすることがなくなりました。むしろ月に一度、履歴を見るのがちょっとした楽しみになっています。
そして、これから積立を始める方へ。「いまは高いから下がったら始めよう」と考えたくなりますが、株価と為替の両方が都合よく動くタイミングは、自分を含めて誰にも読めません。
金額を決めて、日付を決めて、あとは機械に任せる。それが2年続けてきた自分の結論です。
⑥ 運用環境(楽天トリオ)
オルカンの積立は楽天カード・楽天証券・楽天銀行の組み合わせで自動化しています。
カード決済で積立→ポイントも付く→分配金や配当はNISA口座にそのまま入金、という流れが一度設定すれば手間いらずです。
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※本記事は個人の体験に基づくものであり、
特定の銘柄や投資手法を推奨するものではありません。
最終的な投資判断はご自身の責任で行ってください。
