オルカンを積み立てていて、ずっと気になっていたことがあります。
毎月10万円を積み立てている。買えた口数は、後から確認できます。
ただ、この10万円は、いくらの為替で換算されたのか。それが分かりません。
円高だったのか、円安だったのか。効率よく買えたのか、割高だったのか。証券口座のどこを見ても、そこは書いていません。
気になっていたのは、円高か円安かという話そのものではありません。自分の10万円が、ちゃんといい買い物をしているのか。それが知りたかっただけです。
調べてみたら、答えは「分からない」でした。ただ、分からない理由には、はっきりした仕組みがありました。
基準価額には、為替がすでに混ざっている
投資信託の値段は「基準価額」で表されます。オルカンなら、1万口あたり何円、という形です。
この基準価額がどうやって計算されているか。運用会社は毎営業日、こういう作業をしています。
- ファンドが持っている世界中の株式の時価を、それぞれの国の通貨で集計する
- その日の為替レートで、すべて円に換算する
- 合計した純資産総額を、口数で割る
つまり、基準価額という1つの数字の中に、株価と為替がすでに混ざっています。

だから、後から「為替はいくらだったか」だけを取り出すことはできません。スープを作った後で、塩だけを取り出せないのと同じです。
逆算もできない
「基準価額の動きから、為替を逆算できないのか」とも考えました。
できません。基準価額が1%上がったとき、その中身はいくつも考えられるからです。
| 株価の動き | 為替の動き | 基準価額 |
|---|---|---|
| +1% | 変わらず | +1% |
| 変わらず | +1%(円安) | +1% |
| +3% | -2%(円高) | +1% |
| -2% | +3%(円安) | +1% |
同じ「+1%」でも、中身はまったく違います。数字が1つしかないので、2つの要素には分けられません。
しかもオルカンは全世界株です。ドルだけではありません。ユーロ、ポンド、人民元、その他たくさんの通貨が入っています。日本株の部分には、そもそも為替が効きません。
「1ドル何円で買ったか」という問い自体が、成り立たない構造でした。
使われるレートは決まっている
ちなみに、換算に使う為替レートそのものは公開されています。
eMAXIS Slimシリーズの場合、原則として「わが国における対顧客電信売買相場の仲値(TTM)」が使われます。銀行が毎営業日の午前10時前後に公表するレートです。
ただ、これが分かっても、自分の10万円がどう換算されたかは出てきません。
これはファンド全体の資産を評価するためのレートであって、自分の購入分だけを取り出して計算するためのものではないからです。
正直、まだモヤモヤしている
仕組みとしては理解しました。基準価額に混ざっているから分離できません。それは分かります。
ただ、感覚としてはまだ納得しきれていません。
株と比べると、見えるものがかなり違うからです。
| 株 | 投資信託 | |
|---|---|---|
| 買う値段 | 注文するときに分かる | 注文時点では分からない |
| 数量 | 何株か、すぐ分かる | あとから口数が分かる |
| 為替レート | 外国株なら換算レートが分かる | 分からない |
株なら、いくらで何株買ったかが明確に分かります。投資信託は、10万円を出して、後から口数が分かるだけです。その間に何が起きているのかは、見えません。
「見えなくても問題ない」と言われれば、その通りだと思います。実際、困ってもいません。
それでも、自分が出したお金がどう処理されているかを把握できないのは、少し落ち着きません。50代で投資を始めて、こういう「見えないまま任せる」感覚には、いまだに慣れないところがあります。
おそらく、投資信託を持っている人の大半は、この仕組みを知らないまま積み立てていると思います。そして、それで困っていません。知らなくても積立は動くし、長期で持てば結果も変わらないからです。
分かっていないのは自分だけかとも思いましたが、たぶん逆でした。気にする人の方が少ない。ただ、自分は気になってしまった。それだけの話です。
分かったこと
・為替レートは基準価額に混ざっていて、後から取り出せない
・逆算もできない(数字が1つしかないため)
・使われるレート自体は公開されているが、自分の購入分は特定できない
だから、ドルコスト平均法なのかもしれない
調べていて、ひとつ腑に落ちたことがあります。
株価も為替も、自分には読めません。プロでも読めないものを、自分が読めるはずがない。
そして今回のように、後から検証することもできません。
「あのときは円高で得だった」という確認すらできないわけです。
だとすれば、タイミングを計る意味がありません。
毎月同じ金額を、同じ日に、自動で買う。高いときも安いときも、円高でも円安でも、機械的に買い続ける。
それがドルコスト平均法なのだと思います。読めないから、読まないことにする方法です。
仕組みが分からないから不安、ではなく、分からないことを前提にした買い方を選んでいる。そう考えると、少しだけ落ち着きます。
まとめ
オルカンを買うとき、どの為替レートで換算されたかは分かりません。
基準価額の中に株価と為替が混ざっているためで、後から分離することも逆算することもできない構造になっています。
仕組みは理解しましたが、感覚としてはまだモヤモヤしています。自分の10万円がどう処理されたのか見えないのは、やはり落ち着きません。
ただ、読めないものを読もうとするから不安になるのかもしれません。読めない前提で、毎月淡々と積み立てる。今のところ、それが自分にできる唯一のことだと思っています。
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口座や積立の動線は楽天カード・楽天証券・楽天銀行にまとめています。
オルカンの積立は楽天カード決済にしているので、設定してからは自動で買い付けが進んでいます。
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※本記事は個人の体験に基づくものであり、特定の銘柄や投資手法を推奨するものではありません。
最終的な投資判断はご自身の責任で行ってください。

